溶融亜鉛めっきについて
目的
 溶融亜鉛めっきは鉄鋼製品を腐食から守るために行われます。
溶融亜鉛めっきとは?
 一般的に“めっき”と聞いて電気めっきを想像されるかもしれませんが、溶融亜鉛めっきと電気めっきは異なります。溶融亜鉛めっきは鉄鋼製品に耐食性を持たせる目的で施工されます。一般的に装飾品等で目に付く“めっき”の多くは電気めっきで、美観に優れ均一で光沢のある仕上りとなっています。溶融亜鉛めっきはその特性により電気めっきのような美観を得る事はできませんが優れた強度と耐食性を持っています。

溶融亜鉛めっきの高速道路橋桁
溶融亜鉛めっきはどんなめっき?
 溶融亜鉛めっきは加熱して溶けた亜鉛に製品を漬け込んで、めっきを行います。溶融亜鉛は水のようにさらさらしておらず、“粘い”液体です。溶融亜鉛めっきは”粘い液体に製品を浸漬する処理“と言い換える事もできます。
溶融亜鉛めっき皮膜
 溶融亜鉛めっき皮膜は、鉄素地→鉄-亜鉛合金層→純亜鉛層の構造となっております。皮膜は鉄と亜鉛が合金化することにより密着しておりますので、優れた強度を持っています。鉄-亜鉛合金層の成長は鉄素地の組成と製品の表面状態により変動し、その形状は一定しておりません。(断面写真でも合金層はぎざぎざしております)その上に純亜鉛層が形成されるため、電気めっきのような均一な外観とはなりません。しかし、その合金層により多くの付着量が確保され、溶融亜鉛めっきは優れた耐食性を持ちます。
溶融亜鉛めっきはどんなところで使われるの?
 溶融亜鉛めっきはすぐれた耐食性と強度をもっておりますので、大型の鋼構造物、橋梁、橋桁等に使用されています。
溶融亜鉛めっき浴の浮力
 溶融亜鉛の比重は約6.6であります。これは溶融亜鉛めっき浴に物を沈めた場合、水の6倍の浮力が働く事を示します。密閉構造のものや内部に空気のたまる部分があるとこの大きな浮力が働いて亜鉛浴に品物を沈めることが困難となります。このため溶融亜鉛めっきを行う製品には適切な位置に亜鉛が流入、流出する為の開口部と空気抜きの穴が必要となります。密閉構造の製品を無理に亜鉛浴に浸漬すると、内部に前処理液などが侵入していた場合に爆発を起こす危険性があります。
溶融亜鉛めっきに適さない素材 
  • 材料きず、著しい腐食があるもの。
  • 素材表面にさび、汚れ、付着物(油、塗料)があり、前処理工程で脱脂、酸洗を行っても除去できないもの。
  • 極端な赤さび、異常酸化層などによって地肌が平滑でないもの。
  • 鋳物の砂かみ、巣、溶接物のブローホールなどがあるもの。
  • 作業中破損、又は変形のおそれのある構造のもの。
  • 空気を密閉した中空体の構造のもの。
  • 亜鉛が容易に流入、流出できない構造のもの。
  • 亜鉛浴中に浸漬しても空気の一部が逃げない構造のもの。
  • ブラストする際に死角をもつ構造のもの。
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